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マルチタスクな自社業務での障がい者雇用に限界! 「はーとふる農園」が叶えた法定雇用率達成と、障がいのある方・既存社員・家族へ広がる笑顔の輪

企業様情報
| 企業名 | 株式会社オノヤ |
|---|---|
| 創業 | 1935年5月5日 |
| 事業内容 | 住宅リフォームの企画・設計・施工・現場管理、土地建物の仲介・買取再販、インテリア家具の提案・販売 |
| 本社 | 福島県須賀川市池下23番地3 |
障がい者雇用に関する課題
- 障がい者雇用の法定雇用率が未達だった
- 不定形かつマルチタスクな業務が多く、業務の切り出しが難しかった
- 自社の業務を切り出す場合、既存社員への業務負荷が懸念された
- 障がいのある方に切り出しやすい事務系業務は、発生頻度が低く、定期的に取り組んでもらえるボリュームがなかった
はーとふる農園を利用してよかったこと
- 法定雇用率を達成できた
- 雇用した障がいのある方が、向上心をもっていきいきと働けている
- 雇用した障がいのある方同士の小さなトラブルを、農園のサポーターにフォローしてもらえる
- 農園で収穫した野菜を従業員に配布することで、福利厚生の一環となっている
- 既存社員と障がいのある方との間に仲間意識が生まれた
企業様へのインタビュー
株式会社オノヤ商会のリフォーム事業部を承継するかたちで2011年に設立した株式会社オノヤ様は、住宅リフォームの企画・設計・施工・現場管理を中心に、土地建物の仲介・買取再販や、インテリア家具の提案・販売も手がけていらっしゃいます。これら3つの事業をかけ合わせることにより、お客様の理想の暮らしを叶えるために、ライフスタイルを提案できる点が大きな強みとなっています。
2024年10月1日から、宮城県名取市の「はーとふる農園」をご利用いただいています。
はーとふる農園のご利用で、どのような成果があったのか、取締役 組織開発本部長 兼 人事部長 茶木 隼人様にお話を伺いました。
【課題】自社業務は不定形かつマルチタスクが多く、切り出しが難しい

―農園導入を検討し始めたきっかけや背景について、教えてください。
茶木様:当社には、約300名の従業員がおり、障がい者雇用が法的に義務づけられていますが、これまでにインターンシップの受け入れや職場見学、ハローワーク主催の障がい雇用の企業説明会への参加などさまざまな取り組みを行ってきたものの、採用には至りませんでした。
大きな原因は、業務の切り出しが難しかったことです。
障がいのある方には、できるだけ定型的な業務を担当してもらうのが良いと考えていますが、当社の業種・業態の特性から、多くの従業員が日々、不定形かつマルチタスクな業務に取り組んでいます。
事務系の業務が多く発生する本部においても、業務量が多いながら、定型的な業務はその一部のみです。
インターンシップを受け入れた際は、お客様が手書きで記入してくれたアンケートのデータ入力作業や書類への社判の押印などを任せたのですが、2~3日も作業をしてもらうと、次に同様の作業が発生するのが数ヵ月後になってしまうのです。
これでは、せっかく覚えてもらった業務内容も忘れてしまいます。
かといって、本当に人手が足りていない業務では、コミュニケーションが必要だったり、変化が多かったりするため、既存社員に少なからず負担がかかってしまう。
そこで、自社の既存業務での雇用にこだわるのではなく、外部委託先での雇用も検討することにしました。
【選定】名取市に農園があるなら、同じ会社の仲間として顔が見える関係を築ける
―課題解決のために、どのように情報を探しましたか?
茶木様:当社は本社が福島県にありますが、宮城県にもショールームを構えているため、両方のエリアで「障害者 業務委託」といったキーワードで調べました。
ハローワークから紹介されたり、委託業者から営業電話がかかってきたりすることも多く、障がい者雇用の仕事内容について見聞きする中で、特に「配送」と「農園」に将来性を感じ、詳しく話を聞きました。
―最終的に「はーとふる農園」を選んだ決め手は、何ですか?
茶木様:話を聞かせてもらった中には、東京都内のビルの中で水耕栽培を行っているという企業もありました。
しかし、当社は福島県に本社を置き、福島県・宮城県を中心に事業展開している企業です。
社員として雇用するのに、職場が離れてしまっていると、既存社員と関わりを持てるイメージが持てませんでした。
“ただ法定雇用率を守るためだけの雇用契約”は、違うと考えたのです。
同じ会社の仲間として顔が見える関係を築けることを希望していました。
そのような中で、ハローワークからの紹介で「はーとふる農園」を知りました。
詳しく話を聞くうちに、当社のショールームがある名取市に農園をお持ちだということがわかり、親しみを感じたとともに、事業所との距離が近いため、障がいのある方との関わりが持ちやすい点に魅力を感じました。
2回ほど農園に足を運び、障がいのある方が実際に野菜を育てる姿や、ワークサポーターとのやり取りを見学させてもらい、想像との大きなギャップを感じました。
というのも、見学へ行くまでは、農作業は集中して淡々と行われているものだと考えていたためです。
実際には、会話や笑顔が多く、障がいのある方がいきいきとやりがいを持って取り組んでいるのが感じられました。
実は、私は大学時代に教育学を専攻しており、学生時代にも障がいのある方が働く現場を見る機会があったのですが、過去に見てきた中で、「はーとふる農園」の雰囲気はかなり良いものでした。
初めて見学した段階で、「ここしかないのではないか?」という期待を持ったのです。
経営層へのプレゼンを経て、正式に導入を決定しました。
―導入を決める際、経営層に対してはどのように調整されましたか?
茶木様:これまでの取り組みがあるがうまくいかなかった中で、社長も含めて障がい者雇用の難しさを実感していたので、プレゼンから導入まではスムーズでした。
費用面では大きなものがありましたが、オノヤは8月決算で、9月から新しい期がスタートするため、10月からの導入だったので予算に組み込みやすかったですね。
2回目の農園見学には社長も参加しており、農園で働く方たちのいきいきした姿を見て安心したようです。
「ここで作った野菜を社内で配ったら、社員も喜ぶだろう」と言っていたのが印象に残っています。
導入にあたり、助成金を活用する方向で進めていたのですが、営業担当の方に何度も来社いただいて、日建リース工業の法務部に確認をしてくださったり、尽力してくださったことにも感謝しています。
【効果】収穫した野菜は社員に配布 「味が良い」と好評
―現在、「はーとふる農園」をどのように活用されていますか?
茶木様:基本的には農園スタッフの皆様に日々の障がいのある方の対応はお任せしており、仙台本部に常駐している人事課のスタッフが1~2ヵ月に1度、農園で働く方たちと面談を行っています。
障がいのある方は繊細な方が多いこともあり、農園で働く方同士の相性で、ちょっとしたことが気になってしまうケースもありますが、そのような時にも、ワークサポーターの方が間に入って解決してくださるので、安心です。
面談では、今のような暑い時期だと、農作業も大変だという実直な感想がある一方で、新たな品種を育てたいという希望が出たり、「新しい品種を栽培してみたが、食べた社員の反応はどうだったか?」とフィードバックを求める向上心の高さも伺えます。
自分たちが作りたい野菜よりも、既存社員が喜ぶような野菜を作りたいと考えているようです。
―社内の雰囲気や「障がい者雇用」に対する社員の意識に変化はありましたか?
茶木様:農園で収穫された野菜は、週替わりで各ショールームに順番に配布しています。
これまでに、ベビーリーフやラディッシュなどを配りましたが、「どの野菜も丁寧に作られていて味が良い」「スーパーで買うよりも柔らかくておいしい」「この野菜は、買ってでも食べたい」といった声が届いており、大好評です。
当社には、20~30代で一人暮らしをしている社員が多く、食生活でなかなか野菜まで手が回らないことも多いようです。
近年は野菜の値段が上がっているため、福利厚生の一環として既存社員に還元しています。
うちの娘も、野菜が届くのを楽しみにしているんですよ。
身近な人に障がいのある方がいるという社員も少なくありません。
勤め先が障がい者雇用に積極的に取り組んでいることを、野菜を食べることで実感してくれているようです。
導入後、人事課や総務課の既存社員数名に農園見学をさせてもらう機会も設けました。
見学によって仲間意識が芽生え、普段、業務上でのやり取りがある中で、「暑い中の作業で大丈夫かな?」「地震があったけど、大丈夫かな?」といった声も聞かれるようになりました。
【展望】法定雇用率達成のための増員は「はーとふる農園」で検討

―「はーとふる農園」を活用した今後の展望をお聞かせください。
茶木様:現在は、既存社員のみへ野菜を配布していますが、将来的にはショールームへ訪れるお客様にも還元していきたいですね。
また、当社では学校のスポーツ団体の支援にも取り組んでおり、ゆくゆくはそちらにも提供したいと考えています。
法定雇用率に関しては、導入後に達成できましたが、徐々に従業員数が増えているため、増員の必要がありそうです。
その際は、「はーとふる農園」での増員を予定しています。
―最後に、障がい者雇用に悩み、導入を検討している企業のご担当者様へ向けて、アドバイスやメッセージをお願いします。
茶木様:「はーとふる農園」での作物栽培は、障がいのある方ご自身がやりがいを持って働いてくれる素敵なサービスです。
農園は、行けばいつも笑顔で温かく迎えてくださるとても雰囲気の良い場所です。
そして何より、農園には安心して障がいのある方をお任せできるサポーターが揃っています。
「はーとふる農園」を導入する中で、利用前後で比較すると、より「笑顔」が増えたと感じており、企業や障がいのある方、そして既存社員の幸せが循環するサービスだと思います。
―貴重なお話をありがとうございました!
2026年7月22日インタビュー
※掲載の数値情報・名称等は、インタビュー時のものです。
