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農園型サテライトオフィスのイメージが180度転換!法定雇用率を達成し、社内の障がい者雇用への意識変革も実現

企業情報
| 企業名 | 株式会社太平エンジニアリング |
|---|---|
| 創業 | 1949(昭和24)年5月 |
| 事業内容 | 空調設備、給排水衛生設備、防災設備、電気設備などの設計・施工、建物の総合保守管理ほか |
| 本社 | 東京都文京区本郷一丁目19番6号 |
障がい者雇用に関する課題
- 障がいのある方を雇用しても、定着しない状態が続いていた
- 障がいのある方に切り出しやすい事務系業務は、すでに埋まっている状態だった
- 障がい者雇用の法定雇用率が未達だった
- 障がいのある方からの就労に関する悩み相談に、十分に対応できていなかった
- 障がいのある方の教育担当者が複数の現場を掛け持ちしており、コミュニケーションの方法や頻度に悩み、疲弊していた
はーとふる農園を利用してよかったこと
- 法定雇用率を達成できた
- 障がいのある方の教育担当者や雇用担当者の業務負担が軽減された
- 雇用した社内の障がいのある方とのコミュニケーションに充てられる時間が増え、離職数を低減できた
- 雇用した障がいのある方が楽しみながら働けている
- 雇用した障がいのある方の日々の小さな悩みや相談事を、農園のカウンセラーにフォローしてもらえる
- 農園で収穫した野菜を従業員に配布することで、社員の障がい者雇用への認知が高まった
- 「はーとふる農園」を通して、障がいのある方とのコミュニケーションの仕方を学べている
- 採用活動でアピールすることで、好印象を持たれるようになった
企業様へのインタビュー

人事部 人事管理課 課次長 門屋 司様
1949年に創業した株式会社太平エンジニアリング様は、各種オフィスビルや店舗、工場、マンション、個人住宅等の空調設備、給排水衛生設備、防災設備、電気設備などの設計・施工から建物の総合保守管理を手がけていらっしゃいます。
少子高齢化による人手不足を背景に、人材確保に注力する中で障がい者雇用にも積極的に取り組み、2025年6月から「はーとふる農園」をご利用いただいています。
はーとふる農園のご利用で、どのような課題をどう解決されたのか、人事部 人事管理課 課次長 門屋 司様にお話を伺いました。
【課題】障がいのある方・教育担当者・雇用担当者の全員が苦戦していた

―農園導入を検討し始めたきっかけや背景について、教えてください。
門屋様:私は、人事部で主に研修担当として企画・運営などの業務を行っています。
数年前に、障がい者雇用の担当を引き継いだのですが、前任者が苦労している姿を間近で見てきました。
というのも、建築設備業であるという特性上、現場の業務が多いのです。
従来は、直接雇用で障がいのある方と親和性の高い事務系の業務を切り出して任せてきたのですが、事務系の業務はすでに既存の健常者、障がいのある方でまかなえており、新たに切り出す業務がなく、法定雇用率を下回ってしまっていました。
また、障がいのある方をフォローする教育担当者が複数の現場を兼任しているため、障がいのある方と十分にコミュニケーションを図る時間がなかなか取れませんでした。
ノウハウも不足しており、どのように障がいのある方と関わるのがベストなのか、手探りの状態でした。
一方、雇用した障がいのある方も業務や人間関係で悩みを抱えており、教育担当ではなく雇用担当へ相談するケースが常態化していました。
障がいのある方の教育担当、雇用担当が疲弊している状態で、採用した障がいのある方は離職していく…そのような状態を目の当たりにし、直接雇用の限界を感じたことが外部サービスの利用に踏み切ったきっかけです。
【選定】「農園型」へのマイナスイメージが体験会への参加で払しょくされた
―課題解決のために、どのように情報を探しましたか?
門屋様:インターネットで検索すると、障がいのある方を雇用するためのサービスが数多くヒットします。
その中から、実際に自分の目で見て確かめようと、できるだけ多くの説明会・体験会に参加しました。
最終的に、事務系から農園型、中にはeスポーツのスポンサーといった変わり種まで、約30社に足を運びました。
選定する上で注目したポイントは、就労する障がいのある方の自宅と当社、就業場所が近接していることです。
特に、当社と就業場所の距離が離れるほど、就労者と接する機会は少なくなってしまいます。
また、障がいのある方にとっても、通いやすい場所であることは大切です。
初めて直接雇用ではない方法を取り入れるにあたり、この条件が満たされなければうまく機能しないだろうと考えました。
―最終的に「はーとふる農園」を選んだ決め手は、何ですか?
門屋様:実は、農園型サテライトオフィスには、もともと懐疑的でした。
以前、ニュース記事で、本業とかけ離れた業務であることなどから「雇用代行ビジネスにお金を払って雇用率を買っている」との指摘を読んだことがあったためです。
また、実際に炎天下で障がいのある方が農作業をする様子を目にしたことがあり、過酷な環境で労働させることにも疑問を持っていたのです。
しかし、後々「農園型を選ばなかった理由」を上司へ報告するにしても、自身の体験をもとにする必要があると考え、「はーとふる農園」のほか、情報収集のためにコーヒー豆の栽培や水耕栽培などを手がける数ヵ所の農園へ体験会を申し込みました。
「はーとふる農園」の体験会に参加してみて、農園型に対するイメージが180度変わりましたね。
有資格者を中心に障がいのある方をケアするスタッフが常駐しているほか、農業の知識を持つシルバー人材が配置され、障がいのある方の指導に当たっていました。
ビニールハウスの中には、障がいのある方が休憩するためにエアコン付きのテントも用意されていたのです。
栽培する作物が、収穫サイクルが短い「ベビーリーフ」である点にも、ビジネスモデルとしての魅力を感じました。
障がい者雇用を「はーとふる農園」で進めるにあたり、社内調整のために「百聞は一見に如かず」と、人事部長を連れて再度、体験会に参加しました。
上司も以前の私と同様、農園型にはマイナスイメージを持っており、プレゼン資料を見せた際は半信半疑でした。
しかし、体験会で障がいのある方が楽しそうに作業をしている様子を目の当たりにして「こんな企業があるのか」「この農園に決めたい」とポジティブな印象に変わったようです。
また、「はーとふる農園」の母体が建設業であったことも決め手の一つとなりました。
障がい者雇用サービスを提供する企業の多くが、本業として単体で行っていたため、万が一、経営に何かあった際は、雇用されている障がいのある方も共倒れになってしまうことを懸念したのです。
その点、「はーとふる農園」はリスクヘッジがなされていると考えました。
【効果】法定雇用率を達成し、既存の障がいのある方の離職低下にもつながった

―現在、「はーとふる農園」をどのように活用されていますか?
門屋様: 20代から50代まで幅広い年齢層の5名(重度の障がいのある方2名、軽度の障がいのある方が3名)をアルバイトとして雇用しています。
面接時から、特性等ではなく協調性を重視して採用しました。
その甲斐あってか、実際に農園へ見にいくと、お互いに助け合いながら働いている様子が見られ、皆さん働くことが楽しいとおっしゃっています。
蓮田の農園で一番、笑顔があってまとまりのある良いチームなのではないかと自負しております。
また、当社では従業員のバースデーにケーキを贈っているのですが、農園で働く障がいのある方にも同様にプレゼントしています。
「家族以外の人から誕生日ケーキをもらったのは初めて」などの反応があり、非常に喜んでいただいています。
―社内の雰囲気や「障がい者雇用」に対する社員の意識に変化はありましたか?
門屋様:「はーとふる農園」で収穫された野菜は、従業員に配布しています。
野菜を食べた従業員から「おいしかった」という声が届き、配布をきっかけに認知が広がってきています。
農園と会社とで就業場所が異なるため、どうしても従業員間で心の距離が生まれがちです。
しかし、今では、給与担当者に農園で働く障がいのある方の出勤状況を提出した際に「体調不良でお休みな日があるけど、大丈夫?」と声をかけてもらうほど、距離が縮まっているのを感じます。
―「はーとふる農園」の導入で、どのような成果がありましたか?
門屋様:おかげさまで、法定雇用率を達成できました。
また、教育担当者、雇用担当者の業務が軽減されたことで、既存の障がいのある方の方と接する時間が増え、離職数を低減できました。
さらに、企業イメージの向上にもつながっていると感じます。
採用活動においても、障がい者雇用への積極的な取り組みとして評価されることが増え、企業イメージ向上の一助になっていると感じています。
【展望】農作業を通じ、社会で通用する人材に成長して欲しい

―「はーとふる農園」を活用した今後の展望をお聞かせください。
門屋様:当社の障がい者雇用は、既存の事務系の業務と、「はーとふる農園」の業務のハイブリッド式となっていますが、前述のように事務系業務での増員は厳しい状況です。
今後、従業員数の増加に伴い、新たに障がいのある方を雇用することになれば、「はーとふる農園」での雇用を増やしたいと考えています。
収穫された野菜については、現在はまだ従業員へ配布するのみにとどまっていますが、ゆくゆくはグループ会社で運営する飲食店に卸し、サラダ等で提供することで、従業員への福利厚生として活用する体制を整えていきたいですね。
また、「はーとふる農園」で職員の方の身体・精神・知的障がいの方々への接し方を目にすることで、多くのことを学ばせてもらっています。
刺激を受ける中で、将来的には障がいのある方に寄り添う資格の取得も検討しはじめました。
「はーとふる農園」を通じて雇用した従業員は、我が子のように思っています。
今後、農作業を通じてチームワークや協調性などの社会性を身につけ、社会で通用する人材に成長して欲しいと願っています。
―最後に、障がい者雇用に悩み、導入を検討している企業のご担当者様へ向けて、アドバイスやメッセージをお願いします。
門屋様:現在、障がい者雇用で悩まれている担当者の方は、数多くいると思います。
農園型に関しては、おそらく、大半の方が先入観でマイナスのイメージを持っているかと思いますが、「はーとふる農園」に足を運ぶと、そのイメージが払拭されるぐらいの鮮烈な印象を受けますよ。
ただ、企業によって農園が合う・合わないがあると思いますので、悩まれている方には、それを判断するためにも一度、見学に行って肌で感じて欲しいですね。
業務の進捗や勤怠管理などを含め、可能な限り障がいのある方の面倒を見てはいますが、どうしても小さい悩みや相談事までは行き届かない部分もあります。
その点、「はーとふる農園」では障がいのある方を日々、専門のカウンセラーがフォローしているので、障がいのある方の方が安心して働ける環境だと思います。

―貴重なお話をありがとうございました!
2026年06月10日インタビュー
※掲載の数値情報・名称等は、インタビュー時のものです。